クリニック通信 平成３０（２０１８）年１月号
北九州市立美術館本館リニューアルオープン
2015年9月から約2年間、更新工事のため休館していた北九州市立美術館本館（戸畑区）が昨年１１月３日にリニューアルオープンしました。現在、記念の企画展が行われており、私たちも先日、久々に行ってきました。
本
館の開館は1974年（昭和49年）とのことで40年以上も前ですから、大掛かりな手入れも必要だったわけですが、できたころのことを覚えているものとし
ては月日が経つ速さの方に驚かされます。当院からは車で20分ほど、小倉から国道３号線を八幡、福岡方面に向かうと、やがて長い上り坂のかなたの丘の頂上
に、「丘の上の双眼鏡」のニックネームどおりの特徴ある建物が見えてきます。これ自体がすでに現代アートであり、設計者は大分出身の著名な建築家、磯崎新
です。（北九州市には、美術館のほかにも、市立総合図書館、西日本総合展示場、北九州国際会議場と、氏の初期の代表作があります。）今見ても十分に斬新な
デザインは、「デスノート」などの映画の撮影にも使われました。今回の工事では、外観や内部に大きな変化はなさそうですが、確かに少し古びていた外壁や内
装は、いずれもピカピカになっていて、どこに出しても恥ずかしくない美術館だと市民の一人としてちょっと誇らしく思います。
一
帯は、小倉北、戸畑、八幡東の三区にまたがる緑地帯で、美術館の周りは森に囲まれ、散策路も整備されて、歩いてみると十分にハイキング気分を味わえます
（結構な山道ですので、歩かれるなら、そのつもりで）。丘の頂上にありますので眺めも素晴らしく、戸畑〜小倉の工業地帯から関門海峡へと北九州らしい景色
が広がっています。折しも季節は冬で、やや明るい曇り空の下、煙突の煙が強い風で真横にたなびいており、再開記念企画展で見てきたばかりのターナーの風景
画のようだと思いましたが、いかがですか？
でも、美術品についてのこれ以上の感想は、皆様に語るような素養がありませんのでご容赦下さい。
さ
て、本館の弱点をあえてあげれば、車以外でのアクセスが難しく（シャトルバスが運行されることもありますが）、交通の便がやや悪いことでしょうか。そんな
弱みを補うように、北九州市立美術館分館が、当院すぐ近くの複合商業施設リバーウォーク北九州の５階にあります。2003年（平成15年）のオープンです
から、こちらも、もう15年にもなるのですね。都心に位置し小倉駅からでも歩いて10分程度ですので、本館との役割分担で、芸術をより身近に感じさせてく
れます。分館でも結構良い企画展が行われており、広さも手ごろで、お出かけや買い物のついでにちょっと見学という方も多いと思います。
本館テラスからの眺望
リバーウォーク北九州 冬のイルミネーション
北九州市立美術館
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